醗酵と腐敗は月とスッポンほど違う

農業

る人から電話が入った。「バークと鶏糞を山積にしてあるけど、これをアミノ酸粉体でいい肥料にできませんかね。」私は言葉に困った。いろいろ話をしてみると、醗酵と腐敗をこぢゃごちゃに考えているらしい事がわかった。

そこで腐敗したものを畑に入れたらどうなるかを話した。腐敗したものを畑に入れると土も腐る。バチルスなど超悪玉菌が出てくる。ひどい場合には硫黄が臭ったような悪臭になり有害なガスが発生する。植物が元気に育つわけがない。もちろん、これは極端な例であるが悪臭がしなくてもこういう状態に近づいていると言えるのである。




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 畑は昔から人間生活の残飯処理の場だった。捨てる所がない。それで肥料になると生産者をダマして畑を処理場にしてきたのである。
 畑に腐敗物を入れるから病害虫が発生するのである。絶対に入れてはいけない。畑に毒を入れると同じ事なのである。失敗する大きな原因になっていることをわかってほしいのである。




 醗酵のことを説明するとよく理解できる。お酒はどうやって作るか。麹菌で作る。その麹菌はどうやって作る。お米を一定の温度で醗酵させて作る。なぜ一定の温度にするのか。麹菌だけを繁殖させるには麹菌が醗酵する一定の温度にしないと醗酵しない。




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 醗酵菌にはそれに適した温度というのがある。だから味噌でも醤油でも酢でも室と書いてムロと呼ぶ部屋をわざわざつくり、醗酵させるのである。室は温度だけでなく湿度もまで一定にする。酸欠にもならないように換気を工夫する。これを醗酵というのである。




 腐敗はどうしておこるのかと言うと温度が大きく変化する。酸素がない。湿度も大きく変化する。このような状態で腐敗する。乳酸菌+酵母菌のような善玉菌が生きていけるはずがない。




 「それは変だ!それならどうして自然にある木が葉を落として腐っても大丈夫なの」これは腐植というのである。確かに腐ると書くが、実は腐るのではなく自分の持っている酵素で自家醗酵するのである。この酵素は温度や湿度が違っても働くようにできている。牛・豚の堆肥を野積みして酸欠するような状態になっていないのである。




 醗酵と腐敗の違いを知るというのはほんとうに大切な事なのである。腐敗物を畑にいれるというのは体を使い、時間を使い、苦労して土俵を壊していると同じ事である。こんな馬鹿げた事はないのである。腐敗物が有害な毒であると知っていたら仕事のやり方は根本的に変わってくると思う。醗酵はいい香りがして食べたいような気にさせてくれる。これなら土も喜ぶはずである。





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