栄養分の吸収

栄養分の吸収

肥料を入れすぎたら、なぜ悪い

 どれくらいが適量の肥料なのか。知っている人は少ない。肥料は入れ続けると必ずピークがくる。その後は、収穫量が減り続けるというドイツの話をした。 100年以上も前のデータである。欧州やアメリカでは、このデータをもとに肥料設計は、販売会社がやる事になっている。ところが日本では、販売会社が責任を持たない。売りつ放しである。しかも売りたいが為に都合のいい情報を流す。生産者はその情報にふりまわされて、行ったり来たりしている。少しも好結果は出ない。

 それで今回は「肥料をたくさん入れるとなぜ悪いのか」をお話しようと思う。話をわかりやすくする為に、結論を言いましょう。植物の根は水に溶けた養分しか吸収できない。これは誰にでもわかることだと思う。しかし、条件がある。養分の濃度がちようどいい場合に限り吸収する。濃度が濃すぎると吸収できない。

 適当な濃度とは何か?水がイオン交換できる範囲のことをいう。むずかしく考えてはいけない。逆を考えるとすぐにわかる。土壌に含まれる水分には限りがある。溶解する肥料成分にも、限りがあるという事である。だから肥料をたくさん入れても、投入した分だけ根が吸収する事にはならない。だから、水に溶解する肥料成分だけを、入れればいい事になる。肥料はたくさんいらないのである。  

 図1を見てほしい。土壌溶液が中心にある。スクランブル交差点の中心である。土壌溶液とは、根っこが吸収できる栄養成分の事である。ここを中心に土壌が形成されている。特に収穫には直結している。まず、このイメージを大切にしてほしい。見ていただいてわかるように一方通行ではない。相互通行になっている。相互通行しながら土壌溶液を作り上げているのである。

  作物は土壌溶液を吸収する。そして成長に不要になった排泄物を吐き出す。微生物は、この排泄物を食べて養分に変える。土壌有機物を投入する。微生物は、有機物を分解し土壌溶液に変化させる。

  交換・吸着も同じ。有機物は分解されるとマイナスのテーブルとイオン交換する。根っこは、この養分だけを吸着する。
結晶の鉱物は、わずかながら微生物によって風化される。風化された沈殿物が土壌溶液にとける。これを根っこが吸収する。

 土壌溶液の形成内容が理解されたでしょうか。この状態にならない限り、植物が栄養吸収できる事にはならない。この状態をどう作ればいいのか。それだけを考えていればいいのである。これ以外の考えはいらない。

 もっとも大切なのは「土壌溶液濃度」なのである。肥料をたくさん入れたらどうなるか。作物は養分を吸収できない。イオン交換はにぶくなる。結晶鉱物は分解されない。微生物は働かない。その結果、肥料やけを起こす。

自然の力で栄養分も自動操縦

 図2を見てほしい。土のコロイドの状態が説明してある。肥料成分はすべて、プラスのテーブルである。これがマイナスのテーブルにくっついて、根が吸収できる状態になる。マイナスのテーブルは、微生物が結晶鉱物を溶解してできるものである。マイナスのテーブルがなくては、土のコロイドは形成されないのである。

 肥料をたくさん入れたら、土のコロイドが形成されるわけではない。土のコロイドが形成されなければ、根は養分の吸収をする事ができない。土のコロイドが形成されていれば、さらにすばらしい発展が見えてくる。土壌溶液を自動的にコントロールしてくれるのである。肥料の入れすぎという問題はなくなる。

 だから、基本である土壌をしっかりと作れというのである。土壌ができている人は、良いように回転する。肥料もいらない。お金もかからない。収量は多い。品質はいい。収入も多い。評判も高い。土壌ができていない人は全くその逆である。お金はかかる。収量は少ない。病害虫にはやられる。その正否の根本の理由が、土壌溶液濃度にある。ここをしっかりとつかんでほしい。自分の畑の土壌溶液濃度は適正なのかどうか。一方通行にならないで、相互通行になっているかどうか。しつかりと見極めてほしいのである。

 多額の肥料代を支払って、その結果、病害虫を作っている人があまりにも多すぎる。玄米アミノ酸は少ない肥料成分で多くの収穫が得られる。それはなぜか。土のコロイドを作り、土壌溶液濃度を適正に作りやすいからである。土壌溶液濃度がよくわからないという人は、玄米アミノ酸のボカシだけで栽培をしてみる。その結果を見れば、言っている事がよく理解されるはずである。





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