50年間施肥を続けると収量は必ず大きく下がる
50年間施肥を続けると収量は必ず大きく下がる
施肥をすると収量が上がると皆さんは思っているでしょう。だから施肥をする。しかしそうではないという法則がある。驚く事だがどこの農業の教科書にも書いてある事なのである。え〜と二度ビックリでしょうか。しかも百年前にドイツで試験された結果である。百年前といえば有名なタイタニックの頃である。
日本では明治の終り頃になると思う。日本では施肥という観念すら定着していなかった時代に、すでに施肥量の結果は出ているのである。施肥量を少しずつ毎年増やしていくと、必ずピークの時期がくる。この時期をすぎると蓄積した肥料がマイナスになるというものである。(図参照)
経済にも導入期、成長期、絶頂期、衰退期という自然法則がある。戦後60年近くになる。施肥をやり続けて60年という事である。この法則から言うと現状の日本ではこれ以上の収量アップは期待できないという事になる。こりゃ〜参ったでしょう。なぜこのようになったのか。これは簡単である。重化学工学の残廃物が2%〜3%も出る。これを処分しなくてはいけない。そこで畑が犠牲になった。
現在の日本の状況を考えてみよう。この意見に賛同できる人は数少ない。そんな馬鹿なと一笑される事だろう。いま現在でもドシドシ肥料は入れ続けている。この先どうなるのか。まったく考えていない。自然の法則からいくと生産者が楽になる事は考えにくい。ますます厳しい状況になる。すでに百年前にドイツで実証されているのである。私の新説ではない。独断と偏見でもない。むずかしい言葉で「報酬漸減」の法則と呼ばれている。
施肥をやり続けたら必ず収量は下がるという事をまず知らなくてはいけない。「ではどうすればいいのか。」怒りを覚えるくらいに質問したいでしょう。頭の中が真っ白だよね。そこで冷静になってもらいたい。方法はある。その方法を教える。方法を教えたらすぐに実行をする前にやる事がある。まず第一に頭の仕組みを変えなくてはいけない。肥料を与える事に集中するのではなく受皿の土壌に集中せよ!このようにイメージを変えなくてはいけない。焦点を、肥料を与える事から土壌の受皿に切り替えをする。切り替えのできた人は天国。できなかった人は地獄。自然の法則がそのように言っている。あなたはどちらがいいですか。すでにその時は来ているのだから先のばしにする事はできないと思ったほうがいい。
次に受皿の土壌を常にイメージしてチェックする。イメージをするのにいい道具がある。「ドペネックの最少ダル」と呼ばれているものがある。絵にすると左の図のようになる。
このタルは土壌であると考えてほしい。そして土壌を構成している要素が書いてある。これを何回も見る。最低一日一回は見る。自分の畑はどうなっているのかを毎日イメージして調査する。毎日やらなくてはいけない。毎日やっても意味がないと思いますか。毎日やって、毎日違うイメージが出てくる。どこが問題なのかよくわかってくる。受け皿の土壌がどうなっているのか見えてくるようになる。そこまでやり続けるのである。農業のもっとも大事な仕事だからである。これに時間をかけないで何に時間をかけるのか。生産のすべてがここにある。これをよく見極める事なく見切り発車をする。どうなるか。病害虫に追いまくられる生産になる。
自分の畑の状態がわかったらどうするか。少ないものだけを補給する。ここが「ドペネックの最少ダル」の最大のポイントである。タガの低い所だけをあげていけばよいのである。この方法をとればピークは通過できる。多少の収量減はありうるかもしれない。しかし大幅な収量減になる事はない。
与えるだけに集中した施肥は突然の事ながら大幅ダウンは法則である。
農業学校のどの教科書にも書いてある事がどうして生産現場では実行できないのであろうか。慣行農法だからである。昨年やったことを今年もやる。それが一番安心できる。お気持ちはわかりますが、その先は地獄ですよ。
農業先進国と日本を比較するとあまりにも立遅れである。食は生活の基本である。国家の基本である。これ以上ない重要な最優先課題である事に違いはない。
眠りから覚める時である。施肥をやりすぎる事が最終的にどのようになるのかを話した。私も同じ生産者として先が見えているのに、谷底に落ちるような事だけは避けたいと思っている。悩んだり、迷ったりしたら「ドペネックの最少ダル」を思い出してほしい。
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メールありがとうございます
生徒さんがぼかしの作り方や使い方を覚えたら、
すばらしい技術になりますね。楽しみです。