日本の土の特質を知る

日本の土の特質を知る

 「粘土鉱物」は健康な土を作る中で、もっとも重要な土である。粘土質というと扱いにくい土、やせた土というイメージがあるだろうと思う。ところが粘土には思いもかけない働きがある。例えば、施設栽培でカルシウム、マグネシウム、カリウムの過剰を解決したいと思ったら、粘土鉱物が最適なのである。つまり、土壌の酸性化を防ぐ働きがある。え〜っと驚きでしょう。石灰にたよらなくても、土壌のぺ-ハーが保持できる方法があるのでる。

粘土鉱物の働き

 粘土鉱物はどうして、そのような働きができるのか。それはマイナス因子をたくさん持っているからである。マイナス因子をたくさん持っているという事はプラス因子を吸着できる。有機物はプラス因子だから、これを吸着することで保肥カが高まり、土壌のバランスも取れるのである。

 粘土鉱物はなぜマイナス因子をたくさん持っているのか簡単に説明しよう。日常で使う陶器は粘土鉱物を焼き固めたものである。素焼きの陶器でビールを飲むと泡がきめ細やかになってまろやかな味になる。素焼きのビンで梅干を漬ける。塩カドが無くなる。粘土鉱物は身近なところでも活躍している。農業にも活用すればものすごい効果が期待できる。

 粘土鉱物を最初から説明しましょう。粘土鉱物はO・O02mm以下の大きさのことを言う。大きく分別して3種類ある。(1)カオリン属、(2)モンモリロナイト属、(3)アロフェン属。それぞれ持っているマイナス因子の数が違う。一番多いのはモンモリロナイト属。1gにつき60〜100のマイナス因子を持っている。アルミニウムを中心にケイサンが両方からサンドイッチ状になっている粘土鉱物である。残念ながら日本にはほとんどない。ウクライナ、北米、五大湖付近とか、世界の穀物地帯の土壌に多く含まれている。モンモリロナイト属の表面積は1gで770平方メートルもある。これだけ保肥カが高い土という事である。これに比較してカオリン属は1g中に3〜15のマイナス因子、アロフエン属は20〜40のマイナス因子を持っている。モンモリロナイト属に比較してグーツと落ちる。実は日本の火山灰土はアロフエン属が多く、普通の土壌はカオリン属が多い。日本の土壌はもともと酸性化しやすいという事になる。外国の穀物地帯の土に比較すると、能カが低いということになる。この事を知るということは非常に重要なのである。マイナス因子がもともと不足しているわけだから、何らかの形で補う必要がある。

  さらに悪いことに、日本は雨が多い。この雨のために、風化した粘土鉱物が流失してしまうのである。そうすると粘土鉱物はさらに不足する。そうすると保肥力はさらに下がる。

日本の土の特質を知る

 日本の土はもともと素質が悪くて、あぶなっかしい土なのである。そこへ、やみくもに堆肥、きゆう肥をしてしまうと土壌は壊れてしまう。農業生産する能カは低いと知らなくてはいけない。

 例えば、世界文明の発祥地はすべて、粘土鉱物のモンモリロナイト属であった。メソポタミア、エジプト、黄河、これらの三大文明は粘土鉱物を豊富に含んだ土だった。肥沃な土壌だったのである。これだけ考えても粘土鉱物がいかに農業生産に大きく関係しているかが理解されたと思う。

 この事を理解しないで土壌分析をやってもまったく意味がない。マイナス因子の数はCECという分析の中に出てくる。CECが低いとマイナス因子の数が不足しいているという事である。保肥カが低く、成長性が悪く、土壌は酸化しやすい状態にあるという事を示している。つまり、この状態では有機肥料をたくさんくれてやったとしても効果は出てこないという事になる。

マイナス因子を持ったもう一つの物質がある。腐植醗酵物である。これは物理的測定が非常にむずかしい。マイナス因子をどれくらい持っていて、どう効カを発揮できるのかわからないのである。それよりは確実に計算できる粘土鉱物のほうが使い易いのである。

  粘土鉱物が不足した場合どうするか。これはみなさんの身近にあるゼオライトとか、セラミクスである。もちろん、どれでもいいというわけにはいかない。できるだけマイナス因子をたくさん持っているものが望ましい。

  粘土鉱物がもっとも威カを発揮するもの。それは育苗である。小さな面積で高い保肥カを持続できるには粘土鉱物を使うほかない。これに玄米アミノ酸のボカシを併用すると、すばらしい育苗ができると思われる。
粘土鉱物には種類があって、働きが違うという学習をした。マイナス因子、CECはどれくらい土壌にあるかというのが基本である。この基本をしっかり把握 ECはどれくらい土壌にあるかというのが基本である。この基本をしっかり把握握し、焦点をあわせれば生産カの高い土壌を作る事ができる。





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