生産者が成功するためには取巻きの応援団を正しく選択することが重要である!

農業 農業にとって10月は節目の月である。春・夏作の栽培の区切りがつく。そして秋・冬作が成育期に入る。果物はりんごとみかん、柿の季節になる。
 毎年、病害虫に悩み収量が減っていくのには共通の原因がある。それは間違った栽培をしているからである。

「それは変だ。間違いとか正しいとか誰が決めるのか。基準なんてあるわけないだろう...」指摘を受けて腹を立てる人もいることだと思う。



 鹿児島県のAさんからお便りをいただいた。お父さんとの栽培方法の違いで悩んでいるのである。



 そのお父さんはどのような堆肥投入をしてきたのだろうか。10アール当に堆肥5t、稲わら1・5t、カキ殻0・1t、有機肥料(6ー3ー3)0・72t。しかも完熟堆肥とは
名ばかりでほ場の50mも先から鼻がおかしくなってしまうような強烈な悪臭を放っているそうである。



農業
 この堆肥投入を皆さんはどう思うだろうか。どこが間違っているかというと、まず堆肥が完熟でない半熟である。ガスが出てアンモニアが出て、悪玉菌の原因になる。病害虫も出やすくなる。次に有機の6ー3ー3である。チッソ42kg、リン酸21kg、カリ241kg、これは作物を育てるのに正しい量だろうか。必要量をはるかにオーバーしている。これを何年もくり返せばリンもカリも蓄積して障害を起こすことになる。連作障害である。一度、畑に入れたものを取り出すことはできない。作が悪いと堆肥が足りないと考えて、もっと投入することになる。さらに深みにはまることになる。



 栽培方法をどうして間違えてしまうのだろうか。一番大きな原因は応援団である。農業は歴史が古い職業だけに昔からの取巻き応援団がたくさんいる。ボランティアで応援
してくれるのなら問題はないのだけれども、生活がかかっている応援団ばかりである。収入がなければ生活ができない。この応援団が四六時中、顔を見せるとその情に動かされて高い投資をしてしまうのである。



農業
 応援団が悪いと言っているのではない。困ったことにその応援団は何も勉強せずに売り込みをするのである。これは施設栽培に多く見られる。愛知県のBさんから電話をもらった。トマトがもの凄く大きく成長するというのである。計量器にのせて写真を撮ってくれてある。なんと1kgもある。



 これは玄米アミノ酸のせいではないかというのである。「どれくらいお使いになりましたか」と聞くと2回〜3回ほど葉面散布をしたというのである。ア然としてしまった。本人は昨年と違うことをしたのは玄米アミノ酸だから、これが原因に違いがないと思っているのである。2回〜3回の葉面散布をしただけでトマトが1kgになるなら、これはノーベル賞レベルの大発見である。なるわけがない。



 写真を一見して気がついた。生理障害なのである。チッソの大幅な過多である。なぜそれがわかるかというと形がラグビーボールのように楕円形をしている。明らかに生理
障害である。「施設を作った業者は何て言っているの」と聞くと「形が大きくいいね」とだけしか言わないというのである。



農業
 施設栽培は実にこういう例が多いことにびっくりである。この間違いの原因は施設を作った人はトマト栽培をしていないという所にある。だからトマトについてはなんにも知らないのである。なんにも知らない人の言葉を信じて何千万円もの投資をしてしまうのである。



 応援団が勉強しないのに輪をかけ生産者も勉強しない。これではダマすもダマされるもない。農業がどこかに吹き飛んでしまっている。出発点が間違っていたら目的地に
着くはずがないのである。目的地からは大きく外れるばかりなのである。



 生産者は農業のプロである。プロであるとしたらプロの技術がなくてはいけない。その技術こそが正しい栽培のやり方になるのである。



 例えばである。土壌分析は基本中の基本である。10月になって収穫が終ったから土壌分析に出したとしよう。結果が出てきた。この結果について根堀り葉掘り詳しく聞く人
がどれだけいるのだろうか。土壌分析に出す所を3〜4ヶ所も丹念に探す人が何人いるだろうか。分析を出すたびに詳しく聞くのである。それだけでもいろんなことがわかってくる。



農業
 肥料も同じである。肥料会社から肥料を買うわけだがその肥料は何を材料にどのようにして作られているのか詳しく聞くのである。どの作物には何をどれくらい投入すればよいのか。その理由は何なのか。肥料会社も一社ではなく、数社をあたってみる。そして比較をする。これをやるだけでどれくらいコストが下ると思うか。たぶん半分以下にはなる。



 病害虫に使う農薬も同じである。



農業
 玄米アミノ酸を売っているのに、どうして関係もないことを書くのか不思議でしょう。生産者の成功なしには私達の発展はないと思っているからである。私達の一番の願いは生産物の品質と収量が大幅にアップして、生産者の収入がふえることなのである。悪い応援団にはなりたくない。

 毎月お届けするニュースレターは生産者の成功を願って書いている。是非、何度も読み直してほしいと思う。


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