農業の技術書を読むなら昭和30年〜40年に書かれた本が一番いい!

玄米アミノ酸 農業の技術専門書は実に不思議である。技術の専門書といえば古い物は役に立たないように思われるだろう。工業の場合はそうである。しかし農業の場合は違うのである。なぜ違うのか。害虫害でも農薬でも肥料でも植物でも新しいものが次々に出てくる。新しいものは追いかけると細分化してむずかしくなる。



ところがである。土はどのようにして作られたかというと何億年もかけて作られている。昨日や今日で変化するものではないのである。にもかかわらず研究というのは新しいテーマに取り組むという使命がある。新しいテーマに取り組むほど基本は忘れる。これが農業技術専門書の欠点なのである。

 最近の農業技術専門書よりも江戸時代の農業専門書がはるかに参考になる。江戸時代は農薬もなければ予防剤もない。天然のものを使うしか方法はないのである。そうすると現在よりもはるかに「天然殺虫剤」の使い方は上手だった。天敵殺虫なんて常識だったのである。有機肥料も同じである。化学肥料はないわけだから有機肥料を使うしかなかったのである。しかも、その当時の農業はあらゆる業種の頂点にあった。農業がすべてだった。その当時のもっとも優秀な人達がこの問題に取り組んだのである。不思議な事にこの技術は忘れ去られている。農文協より全50巻で口語訳されたものが出版されている。ただし価格は50万円もする。研究熱心な方なら元は取れると思うが書籍代に50万円を出す勇気のある人は少ないと思う。



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 同じように専門技術参考書を探すなら古書である。いわゆる古本屋である。もう一度くり返すけれども現在、壁につきあたっている農業の問題は過去にも経験している。連作障害などは典型的である。しかしこれを研究テーマにする農学者はいない。研究は終わっているのである。原因も対策も研究されている。



 「それなら、どうして私達がこんな苦しまなくてはいけないのか......連作障害さえなければと常に思う......」聞かなくては教えてくれない。役所も大学もそういうように出来ている。それで聞いたとしても参考書を見ても理解できるかどうかは疑問なのである。研究論文だからである。一般の方に読みやすくなんて書いてあるわけがない。



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 研究が終わっているわけであるから探すなら古本屋である。昭和30年〜40
年に出版されたものがいい。これにも理由がある。オリンピックが昭和39年である。高度成長の波にのり人口が大爆発して増え、収入が増え、食糧を増産しなくてはいけなくなったのである。この必要に迫られて農業研究が飛躍的に進歩を遂げた。こういう専門書だけを取扱っている古本屋がある。東京大学の赤門の前にある「井上書店」である。東大の赤門の前にあるという所がおもしろい。わずか50年前まで農業が業界のトップランナーであったことを物語っているのである。優秀な研究書が集っていたのである。古本屋というのは侮ってはいけない。一般の書店にいる店員とはまったく違う。農業書の専門家なのである。「こういう本を探しているのですが、ありませんか」と聞くとすぐに答えが返ってくる。だいたい、こういう本が欲しいとさえわかっていたら後は井上書店の店主が案内をしてくれる。



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 現在売られている農業の専門書ではどういうものを探したらよいのだろうか。これにもコツがある。基本がしっかり書いてあるもの。栽培ステップがはっきりしていること。さらに次の段階に移る技術がはっきりしていること。こういう参考書が一番いい。そういう意味ではNHKが出版している「趣味の園芸」はおススメである。「趣味の園芸」だから家庭菜園向きだろうと思われるかもしれない。しかし栽培する手順は何も変わらない。わかりやすく単純な方が理解をしやすい。素人向けに初歩から説明しているからである。嘘は書いていない。「嘘は書かないでしょう...」と思われるだろう。嘘には二つある。書いている方が嘘を書く場合、読む方が勘違いをして嘘にしてしまう場合である。



 生の米ぬかなどは典型的である。収穫後にすぐに入れて耕して春まで置けば有効かもしれない。育成している最中にやったら酸素欠乏するのは当然である。



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 間違いのない基本を学ぶ。これがもっとも大切なのである。



 種苗会社や肥料会社が作っている商品案内も使える。これはもっとも安くて、もっとも効率がいい。商品のガイドブックを取り寄せて見て根掘り葉掘り聞くのである。懇切ていねいに教えてくれる。種苗にしても肥料にしても大変なお金をかけて商品の開発をしている。背景はしっかりしている。



 専門書を読む時に壁が必ず出てくる。専門用語である。頭のいい人が書くものだからかみくだいたりしない。専門用語辞典は売られているので用意しておくと便利である。



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 さらに言えば専門用語で悩む必要はない。大学の先生になるわけではないのである。大切なことは自分にとって必要な情報があるかないかだけである。農業の技術書に目を通すとイメージができる。前倒しで予測ができるようになる。この利点を最大限に生かすべきである。





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