勝負所を間違うな!

勝負所を間違うな!

 ある方から質問をいただいた。「無農薬・有機で米を作っています。うまくいきません。」どうやって、やっているのですかと質問してみた。「生の米のヌカを稲田に入れます。肥料は鶏糞を使っています。」それで何に困っているのですか。「イネ虫、ゾウ虫が大発生するんです。お米が取れません。」 

 む〜んと唸ってしまった。無農薬と有機で米を作るのは簡単ではない。かなりのノウハウが必要だ。失敗したら大きな経済的損失もする。それが計画の中に入っているのかどうかと心配になった。
 生の米ヌカは田植の後に水を張ってから散布するのだそうだ。「現代農業」で推奨している農法らしい。雑草の抑制が目的である。ここですでに目的が違っている。目的は無農薬でおいしい米を作る事である。雑草の抑制が第一の目的ではないはずである。
その結果、イネ虫ゾウ虫の大発生。生の米ヌカは水分を含むとどうなるか。醗酵する。醗酵する為には酸素を使う。水分に含まれた酸素がなくなる。酸欠になる。微生物が死ぬ。酸素がなくても生きられるイネ虫ゾウ虫だけが生き残る。これは常識で考えて理解できる事である。

 第二に鶏糞である。使用する鶏糞にはまだかなりの臭気があると言われた。臭気が残っているという事は未醗酵の鶏糞を稲田に入れたらどうなるか。醗酵する。酸素がない。腐敗する。腐る。腐るとどうなるか。雑草がどんどん出てくる。米ヌカを使った意味がまったくなくなる。これも常識で考えて見れば理解できる。

 みなさんだったらどうされますか。しかもこの為に大きな労力と瞬間と金をかけている。これは戻ってこない。さらに不作で収量がないという追打ちがかけられる。たまったも
のではない。
 どうすればいいのか。まず自分の中でシュミレーションする。このようにしたらどうなるのか想像をするのである。それを必ず紙に書く。自分でわからない事があったら情報を入れる。情報も正しい場合と間違った場合があるから最後まで確認する。確認というのは使った方がいいかどうか。どういう結果になっているのかである。情報だけでは動かないという事が大切なのである。

 事前にこれだけやればこの事はやった方がいいのか悪いのか判断がつくはずである。しかも判断した背景があるから、なぜやったのかやらなかったのかが明確になってくる。

 当然の事を言っているようだが、当然の事ができていないから大きな損失につながるのである。利は元にあり。この意味は深い。単に原価を抑えるという意味だけではない。実行する前に結果が見えているかどうかという意味もある。さらにその先はどうなるのかという事も含まれている。

 楽して儲けるには方法がある。大きな力を使う前にその力を使ったらどうなるのか。ここに集中するのである。ここが勝負所だからである。





関連記事

  1. 大手スーパーがとんでもない値下げ競争の時代に入った。これからどうなるの...
  2. 機械貧乏なんて、もういらない!
  3. 植物にもストレスがある解消方法は「これ!」
  4. 補助金をあてにせず、自己負担に集中する
  5. 栽培施設を失敗なく購入するために
  6. 技術革新はすばらしいが落とし穴がある
  7. 農薬はますます使用が厳しくなる
  8. 肥料のやりすぎを断って畑を楽させる
  9. 頭の中で農業をむずかしくしている
  10. 情報の値打ち
  11. 稲田の転作に成功する方法
  12. 壁にあたったら基本に戻れ
  13. 畑にいくのが楽しくなるために情報をください!
  14. 生産者はなぜだまされるのか?
  15. 病害虫対策は知っている人に聞くのが早道
  16. 肥料は植物の生理にあわせてほしい時に与える
  17. 「わずかな違い」が明と暗をはっきりわける
  18. 難しいことをさせられている過失に注意!
  19. わずか1枚の紙とペンで宝物が得られる
  20. 楽しくなれば 楽できる
  21. 固定観念を捨てましょう
  22. 慣行農業のワナ
  23. 基本を知らないと大損をする!
  24. 目的は楽して儲かる農業を実現すること

TOPPAGE  TOP 

カテゴリー

サイト内検索


農業 生産/栽培に関する情報

農業 経営に関する情報

農業 問題に関する情報

農業 技術に関する情報

農業 研究に関する情報

農業 環境に関する情報