冬場の施設栽培は設備費との勝負!借金の返済はどうやってやる?

 冬場の稼ぎは施設栽培である。施設を作り、暖を取り栽培して出荷する。夏場だけでなく冬場でも収入を得る道が開けたことは嬉しいことであるが、忙しいだけで少しも収入に結びつかないという事実もある。なぜそうなるのだろうか。この問題を深く掘り下げていくと生産者の利益が出ない仕組みというのが明らかになっていく。

仕組みというのはやる前から損をしているという事である。お米を例に取ると分かりやすい。一町歩そこらの米づくり生産者では利益どころか持ち出しになるのは目に見えている。生産者米価は低いままだからである。これを仕組みというのである。




 冬場の施設栽培も同じような事が言えるのである。設備にはお金がかかる。一律ではない。設備もピン・キリがある。ピンは一番安い軟質のビニールフィルム。高いのはガラス張り。設備費は20倍近くも違う。




 冬場の野菜づくりは光合成がすべてである。光を吸収できるほど良い作物が作れる。ガラス張りがいいに決まっている。しかし、20倍では手が出ないと誰もが思う。ところが耐用年数や耐久度を考えるとガラスがもっとも効率がいいのである。ビニールのように張り替えをする手間もいらない。ではガラスがいいのか。問題はここなのである。ガラスがいいのかビニールがいいのかという話をしているうちはまったくダメなのである。問題は他の所にある。




?設備投資が回収できる計画はあるのか。
 私は生産者だから経営はよくわからない。「農協まかせだ。」これではいい設備ができない。いい設備ができないと悪循環になる。収量が上がらない。病気は出る。仕事は大変になる。収入は少ないという悪循環である。




?設備投資を回収するために売り先の確保はできているか。
それができたら苦労はないと言われるかもしれない。消費者の立場に立って考えてみてほしい。食べておいしければ高くてもいいという消費者は多いと思う。それなら食べておいしいものを作るなら買ってくれますか。お客様は買いますと言うだろうか。現物ないのにどうやって買うのかと言われるに決まっている。まず生産者が設備投資の回収できる旨い作物を作るのが先なのである。何が言いたいのか。消費者に喜んで食べてもらえるものすら作れないで設備投資などは不可能だということである。




 一番、低コストのビニールハウスの中でも本当にすばらしいものが出来て、さらにそれを評価してくれる上得意のお客様がいる。だから設備投資ができるのである。




?設備の質と病害は比例する。
 冬場の設備は質が悪いと病害も出やすい。光の透遮度が悪いと室内が暗くなる。結露しやすい。結露すると水が腐るので害虫が出やすくなる。室温も地温も上昇しにくい。
 設備の質と病害が比例することはどれだけ理解されているだろうか。コストの安い設備が悪いと言っているのではない。安いコストの設備を使うなら病害には最初から対策を立てておく必要がある。




?暖房設備も同じパターン
 室温暖房のほとんどは設備型の温風暖房である。室温・地温には温湯暖房、スチーム暖房などの方法もある。いずれも温風より高価である。効力と効率、環境作りにはすぐれているのは言うまでもない。高くて手が出ないだけである。




 これで仕組みという意味がわかっていただけたでしょうか。設備投資には坪当りの売上げと利益が確保できないと無理だと言うことである。その結果、冬場も収入を得る道が開かれている様で実は狭き門になっているということである。




 「実はそうなんだ。そこが昔からの悩みで困っている。」と言われる生産者は多いのではないだろうか。それなら方法は何もないのだろうか。




 事業で成功した人の多くはお金があって成功したわけではない。みんな出発する時は文なし状態である。文なしどころか失敗して多額の借金という人も少なくない。その人はどうして成功できたのでしょうか。




 使える道具はただ一つである。自分の頭の中にある知恵である。これはいくら使ってもお金を払う必要がない。どうすればお金なしでできるのかを真剣に考えると不思議にアイデアが出てくる。やっていくうちに成功してお金がたまり始める。お金がたまると設備投資ができるようになる。




 冬場の施設でよい収入を得るにはこれが必要なのである。安いコストの設備でも工夫できる事はたくさんある。玄米アミノ酸ぼかしをマルチがわり、除草剤対策、地温確保対策などに使ってみるのも一つの方法である。稲わらは保温性が高いのでマルチに使うのも方法である。土壌を微生物で改善するのも方法である。点滴灌水をよく学習するのも方法である。




 このようにして安い設備でも大きな結果を得る方法を知り得たのなら、いい商品ができて高値で売れるでしょう。そして設備投資をして良い設備にした時は他の人ができないような付加価値の高い作物ができる。いい商品を作れる技術をしっかりもっているという時点で設備投資のリスクは半減するのである。





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